NYダウは昨日も小幅安。しかし、市場は米国の高官の発言に過剰に反応しております。
米国経済の減速を先取りした形で、ドル安が進行しております。米国の財政赤字問題も今になって取り上げるようになりました。予想通りの展開です。ギリシャ問題に揺れていた欧州財政危機の時も、先進国の財政赤字問題は、ギリシャとそう大差のない悪化状況はわかっておりましたが、市場はユーロだけを標的に、ユーロ安のトレンドを形成しておりました。それが、今度は米国の順番になったというだけです。
通貨安になれば、その国の輸出が潤います。人民元の切り上げも同様です。米国は通貨安を望んでいます。
それならば、世界一の借金国“日本”もいつか通貨安の順番が・・・と思いますよね。必ず順番は回ってきます。
日本の国内国債保有率が90%以上だとしても、国の借金に変わりはないですからね。
ただ、今は世界各国が不況で喘いでいるので、それどころではないんです。比較的、安全な日本には一時的にも米国やユーロに変わって、通貨高になってもらうしかないんです。
日経225の動向ですが、現在の相場環境を考えると、NYダウの動向より、為替相場により影響を受けているのがわかりますね。ただ、為替相場のセリングクライマックスは近づいているように見えます。
年初来安値である86.25円を破れば、下げが加速されるでしょう。サポートラインがあまりないこの価格帯では、昨年最安値である84.79円に向かうこと必至と見ています。そこで、止まるか、更に下げるか?その状況によって、日経225の下落規模も大きく変わるでしょう。本日は4~6月期の米国のGDP速報値発表です。ここで、米国経済の暗い見通しが示されれば、景気二番底への疑心暗鬼で世界中が再びリスク回避の巻き戻しが始まるでしょう。
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